エンジニアの備忘録

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PythonでAIをつくろう!~環境準備編 Part2~

こんにちは。

前回の記事ではpythonを利用する環境の準備についてお話しました。

network-engineer.hatenablog.jp

 

プログラミングの実行にはpythonのインストールが必要ですが、実行するためのプログラムファイルを作成するためには開発環境が必須です。

今回は無料で簡単に準備ができる、エンジニア必須のアプリである「anaconda」について説明していきます。

 

 

1. 開発環境とは

開発環境とは、自分のPC上でpythonを実行できる環境を用意することです。

前回PCにpythonをインストールしたので、確かに実行はできる状態です。

しかし、pythonをインストールしただけでは自分の書いたコートが正しいかどうか実行しないとわかりません。

そこで、今回はコードを書いてすぐ実行ができる環境を用意します。

pythonには、開発に便利な機能をたくさん搭載したツールが無料で用意されています。 

一般的には、開発に便利なツールが多数搭載された環境を開発環境と呼びます。

 

2.anaconda

「anaconda」はAnaconda.incが開発、無料配布しているPythonディストリビューションです。

ディストリビューションとはコンパイルしてある設定済みのソフトウェアの集合体を指します。

Anacondaを利用してPythonの開発環境を導入することで、手間のかかるインストール作業や細かな設定などの環境構築にかかる時間を短縮することができます。

Pythonの開発はライブラリによって補完される部分が非常に大きいため、有用なライブラリをインストールする必要があります。

しかし、初めてPythonに触れる人にはどのライブラリを導入するべきかわかりにくい難点があり、その点を補ってくれるのがAnacondaというわけです。

Anacondaはデータサイエンス、機械学習などの開発でメジャーなツールが多数含まれています。

インストール後すぐにAIやディープラーニングについて学習したり開発することができるのでAI開発には必須です。

 

anacondaは開発目的ごとに仮想環境を作成することができます。

それぞれ独自の環境を作成し、仮想環境ごとにツールをインストールすることが可能です。

anacondaでメインで利用するのは、「Jupyter Notebook」 と「Spyder」です。

この2つについて詳しく説明していきます。

 

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3. Jupyter Notebook

Jupyter Notebookは、Python統合開発環境です。

ブラウザー上で動作するWebアプリケーションなので、プログラムの描画などのビジュアル画が充実しています。

また、最大の特徴は書いたプログラムをその場で実行して結果を確認できることです。

1画面にソースコードと実行結果を交互に並べていくことができるので、 小さなプログラムを繋ぎ合わせて大きなプログラムを作るときに活躍します。

AIなどの複数回の実行が必要な開発には定番の開発環境です。

 

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4.Spyder

Jupyter Notebookと同じく、Python統合開発環境です。

ソースコードの入力画面と、実行結果が出力される画面を同時に開くことができます。

Spyderは変数の現在値をリアルタイムで観察することができるので、統計解析を含む科学技術全般のプログラミングでよく利用されています。

アプリの開発においてはJupyter NotebookよりのSpyderのほうが適しています。

 

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5. anacondaインストール

anacondaについて知ったところで、実際に利用できる環境を構築しましょう。

利用方法は簡単で、無料のアプリをダウンロードしてインストールするだけです。

 

①ダウンロード

anaconda公式ページにアクセスし、anacondaをダウンロードします。

 ※https://www.anaconda.com/products/individual

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②インストール

ダウンロードしたanacondaのexeファイルを開き、画面の指示に従いインストールします。

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6. 仮想環境を作成しよう

anacondaのインストールが完了したら、今度は作業用の仮想環境を作成しましょう。

anacondaの標準ツールは仮想環境上で動作するように設計されています。

そのため、目的によって仮想環境を作成することで利用用途ごとにスムーズな動作で開発に専念することができます。

 

①仮想環境を作成する

anacondaを開き、「enviroment」をクリックします。

次に「create」を押し、好きな名前を入力します。

 

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②ライブラリをインストールする

ホーム画面から作成した仮想環境を選択します。

インストールしたいライブラリを選択し、「install」でインストールします。

「Jupyter Notebook」と「Spyder」はインストールことをお勧めします。

 

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以上で開発環境の作成は完了です。

次回からはコードの作成に入ります。

まずは基本の型を勉強し、そのあとAIの開発に進みましょう。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。